Man-Made Crisis
ベラルーシを経由する欧州への不法入国が急増、深刻な移民危機が発生しています。
ポーランドとベラルーシ国境近くの森に位置するキャンプ跡地で、欧州に入国できなかった難民が極寒の中で立ち往生しました。
EUは、この危機的な状況はベラルーシとロシアによって意図的に作り出されたものだと主張しています。
マシュー・チャンス記者の、ベラルーシ外相 ( Vladimir Makei )へのインタビューです。
CNN : you’re accused — Belarus is accused — of orchestrating this whole crisis, of encouraging these migrants to come here and of directing them towards that border. You created these scenes.
orchestrate : ~をしくむ
Makei : This is a false assessment of the situation.
アメリカとヨーロッパ諸国は、ロシアは最近、支援のためとして戦略爆撃機をベラルーシ上空に飛行させているが、この移民危機の背後には実はロシアがいると主張しています。同盟国であるベラルーシに欧米諸国の注意を引き、その間に別の場所で、すなわちウクライナで、軍事計画を進めていると主張しています。ウクライナ外相はその主張も間違っていると言います。
Also false, according to the foreign minister, are US and European allegations that Russia, which recently flew these strategic bomber flights over Belarus in support, is really behind the crisis, encouraging its ally to distract the West while preparing military plans elsewhere: in Ukraine.
↑ 今の状況を考えると、ぞっとします。
西洋諸国は、ベラルーシがビザ発給手続きを簡素化するなどして意図的に移民を輸送し、危機を作り出していると強く抗議しています。
しかしEUが譲歩しない今、彼らを国内に残すか本国に送還するか、対応を迫られるのはベラルーシなのです。
But with Europe refusing to back down, it’s Belarus that must now keep them or send them home.
back down : 引き下がる、譲歩する
it’s Belarus that ~ の文は強調構文
CNN ENGLISH EXPRESS 3月号より
ベラルーシは、去年の授業(C2) のリスニングにもありましたね。航空機を首都ミンスクに強制的に着陸させ、その飛行機に乗っていた反対派ジャーナリストを逮捕したことで、西側諸国が共同宣言の中でルカシェンコ政権の人権侵害を非難したというニュースでした。
また、最近では憲法改正の是非を問う国民投票で改憲が承認され、非核・中立的立場を放棄しロシアの核をベラルーシに配備することが可能になるというニュースもありました。
怖いです。
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